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朝食をとりに新館へ向かった。最上階にあるレストランで、ここからも英虞湾を一望することができる。曇り空だけれど、朝の空気に満ちた海は綺麗。私たちの他に2組のお客さんがいるだけで、レストラン内はとても静かだった。

 

朝食はコースになっていて、卵料理やジュースは自分の好みのものをメニューから選ぶスタイルだった。どれにしようかと迷いつつウェイターさんに伝える時間がなんともワクワクして楽しい。恋人はフルーツジュースと海鮮オムレツ、私は野菜ジュースとエッグベネディクトを選び、綺麗な景色を眺めながらゆっくりと朝食をとった。

志摩観光ホテルは期待通り、落ち着きのある雰囲気に美しい景色、過不足ないサービスのある良いホテルだった。最後、チェックアウト時に小さなトラブルがあり乗るはずのバスに乗り遅れてしまったのだが、迫る乗車予定の電車の時間を伝えると、フロントに居た女性スタッフがさっと車を出してくれ(しかも自分で運転までしてくれた)わたしはその迅速な動きに感動していた。彼女の仕事ぶりは見事だった。

 

近鉄の特急列車に乗り込み、奈良へ向かう。一度乗り換え、長谷寺駅で降車。いつの間にか日差しは強くなり、まるで夏のようだった。長谷寺の階段を登り切る頃には汗だく。お寺の舞台から眼下の景色を眺めると歩いてきた街から随分と傾斜があり驚いた。よくもこんなところに立派な建物を建てられるなあ。

 

近鉄鶴橋駅、そこからJRで大阪駅に出て、乗り換えて三ノ宮。東京とは違った電車の造りや周囲の人の話す関西弁に、どこか遠いところにやってきてしまったという違和感のようなものを感じたが、心地よい違和感だった。人生の選択肢の広さのようなものを感じていた。

 

ポートピアホテルにチェックインし、一休みしてから夕食をとりに三ノ宮駅に戻った。予約をしていたお店は期待外れで残念。

 

ホテルに帰っても傾いた気持ちが元に戻らず、夜景を眺めることもなくふて寝。