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遮光カーテンの隙間から差し込む強い日差しに目を覚ました。二度寝をする気分でもなかったから、私に抱き着く恋人の寝顔を写真に収めたり、ベッドわきに積んである彼の本をめくったりしていた。

 

私は仕事が休み。先週の土日も仕事で、それからずっと連勤になっていたから有休を取った。

彼の家から自宅に戻ると、母から荷物が届いた。入っているのは家庭菜園でとれたミニトマトやひじきの煮物などの食材たち。小さなメモ用紙には母からの手書きのメッセージがあった。わたしは数年前から展覧会や映画のチケット、旅行先の切符などといった残しておきたい思い出の品を残すスクラップブックを作っていて、そこに母らかのメモも張り付けた。

ヘアサロンに行くため新宿に向かう。少し歩いただけで額に汗がにじんだ。いよいよ夏が来る。

初めてのヘアサロンだったけれど、すごく居心地がよかった。担当の男性は私のひとつ年上で、久し振りに担当の美容師さんと話が弾んだ。無理に人に好かれようとしておらず、あっけらかんとしてユーモアのある人は肩に力が入らず話しやすくて好き。少しトーンを落としたカラーに染め直し、トリートメントをした。

 

ルミネでトップコートを買い、洋服を眺めて帰宅。恋人は会社の飲み会で赤坂に居ると言っていた。少し拗ねた気持ちでベッドに入った。