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彼の部屋は窓がたくさんあって、風が通り抜けて気持ちがいい。雨上がりだからか、ひんやりした空気が肌に心地よかった。

 

雨予報のはずが曇り空を保っていたから、散歩を兼ねて2駅隣のお蕎麦屋さんに行った。いつも行列ができていることで有名なお店なのだが、待ちもなくすんなりと席に案内された。私はざるそばを、恋人は田舎そばを注文した。梅雨時に食べるお蕎麦が好きだ。どんよりした曇り空と蕎麦のさっぱりした香りが合う気がする。

 

帰り道、いつも通らない道を歩いていると、小さなお団子屋さんを見つけた。ショーケースを覗くと、お稲荷さんやおはぎ、お団子が並ぶ。なんとも古風で可愛らしい景色に2人とも惹かれてしまい、恋人のためにあんこが載ったお団子を1串買ってあげた。

 

私の家に帰ると、彼は持参した本を読み、私はその隣で『roma』の続きを観た。主人公の身に起こる出来事をカメラを通して淡々と見つめる作品なのだが、それだからこそより人々の切実さが訴えかけられて切ない気持ちになった。良い映画だった。

 

おやつを買いにコンビニに行ったり、インターネットを眺めたり、おもいおもいに2人で過ごす。わたしの癒しの時間。

 

夜ご飯を求めて電車に乗る。初めて行くイタリアンバルに入り、白ワインを飲みつつ野菜串や牡蠣のバターソテー、きのこの炭火焼を食べた。

 

2軒目は、去年も来たことのあるやきとん屋。2人とも焼酎に切り替え串を数本味わった。彼とこうしてお酒を飲みながら話をするのが本当に楽しくて好き。私は、彼といる時の私自身のことをとても気に入っている。

 

帰宅してから彼のお気に入りの寅さんシリーズを観ていた。男の人の早口の東京弁が可愛らしいと思った。