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いい天気。億劫な気持ちを一生懸命に押し殺して、会社に向かった。立ち襟にリボンが付いたお気に入りのベージュのトップスと、黒のマーメイドスカート🧜‍♀️

仕事は淡々と。人の人生を左右する事をこんなに淡々とした気持ちでしていいものか、とも思うが、これはこれで私の仕事なのだからしょうがない。みんながみんな幸せになれることなんてなくて、だれかが勝てば誰かが負ける。努力や熱意とかじゃなくて運やタイミングで人生が決まってしまうことって思ったよりこの世には多いと分かってきた。それを鑑みても私はきっと幸せなんだと思う。手に入れられなかった幸せは、知らないままでいたい。

新入社員が入社して初めての金曜だからか、オフィスからはあっという間に人がいなくなった。残っていた先輩たちに声を掛けて会社を出る。

帰りのエレベーターで恋人の上司に声を掛けられた。一度恋人と3人で食事をしたことがある。10歳以上も年上の男性に相応しくない言葉だけれど純粋に優しくて可愛くて好きなひと。不思議に魅力的で好意的な気持ちを抱かせる人って男女問わず居るけれど、これってなんでなんだろう。